2021年03月08日

さようなら、すべてのエヴァンゲリオン

■シン・エヴァンゲリオン公開

朝一早速見てきました。
場所と時間柄満席というほどではなかったですが、さすがに結構な入りでした。

それまでアニメに全く縁がなかったあの頃、エヴァによってオタクに引きずり込まれた
一人としてこれだけはまっさらな状態で見ておきたかった。


以下ネタバレありで感想書きなぐり。















■シンジが自分と向き合う旧作。その先を描くシン・エヴァンゲリオン

「初号機パイロットの欠けた自我をもって人々の補完を」

ゼーレのキール・ローレンツによるセリフですが、TV版・旧劇・コミックスいずれもシンジが自分の内面と向かい合って何らかの答えを出すのが
いずれの媒体でもエヴァの結末でした。

TV版では自己肯定。
旧劇・コミックスでは、自分と他者を違うものとして受け入れることでの自己確立。
いずれも自分の内面と決着をつけることがクライマックスで、それが終わった段階で速やかに、
唐突にも見える形で終劇となりました。

シン・エヴァンゲリオンではかなり長い尺を使って、シンジが寝ているか座り込んでいるか、
少し回復してからも殆ど何かを話すこともない時間をくどいくらい描写し続けます。

自分が起こしたことへのけじめ。
父親との対話。
レイ、アスカ、ミサトとの向き合い方。

こういった自分自身と向き合う作業を、旧劇やコミックにおけるサードインパクトのような極限状況に急かされてではなく、
かつての友人たちのサポートの中でゆっくりと完了します。


結果として再びエヴァに乗り込む時点で、欠けた自我の補完を完了させているのがシン・エヴァンゲリオンにおけるシンジです。


その発現が、
「綾波は綾波」という名付けに対する回答であり、
「自分で選ばなかったから」というアスカの怒りに対する理解であり、
「覚醒」「シンクロ率∞」と言うヒロイックな言葉に飾られた終盤であり、
ゲンドウのATフィールドにあっさりと手を伸ばす姿だと思います。

14歳で止まっていたシンジがその先に進んだのはこれが始めて(コミックス最終話のif世界はこれから歩みだそうとする姿)
だと思うので、見届けてよかったと思います。

こじつけ臭い話をすると、最後の目標である父親の対話。
ケンスケにも「父親と対話すべき」と言わせ、
「父子の対話」がきちんとされることはないまま終わってばかりだった過去作も越えて、
「恐怖や暴力で解決する話ではない」と
ロボット戦闘による決着をゲンドウが否定したのは、最後にして最大限の歩み寄りのように思えてよかったですね。




■綾波レイ
ひたすら農作業するアヤナミタイプが可愛い最初の20分くらい。

ありがとう。
さようなら。
涙。

みたいに綾波レイを象徴するシーンのキーワードを回収しつつ
名付けで「綾波は綾波だよ」と言わせた後に、黒いプラグスーツが白く変わるのはよかった。
Qで「綾波に似た何か」だったのが「別人だけどこれも綾波レイだよね」と認めた上での喪失が、シンジが再び立ち上がる契機に。

初搭乗→ラミエル→ゼルエル→今回と、シンジが覚悟決めるときは必ずレイが絡んでくるのである意味お約束。
一方TV版のカヲルだったり、劇中でも言及されたバルディエル戦なんかは覚悟を決めきれなかったので、その後の展開は必然辛いのだった。

後ロングヘアが思ったより似合ってました。
Qで影薄かった反動か、可愛いシーンをこれでもかと詰め込まれてたのでフィギュアとかいっぱい出そう。



■ミサト
たぶんQで一番株を下げてた人。

破の「行きなさいシンジくん!」がよかっただけに落差がひどかった。
破でああ言ったミサトとちゃんと陸続きになっていて、シンジに責任を負わせたことを悔いているのはよかったですね。
とはいえやっぱりQではもうちょっとコミュニケーションのしようがあったでしょう、という印象は拭えないものの
息子とも顔を合わせていなかったり、旧版から一貫した「不完全で臆病な大人」として見るとキャラがぶれていないとは言えるかも。
「シンジがエヴァに乗っていなかったらそもそも世界はとっくに終わってた」は言ってもらえてよかったけど、やっぱりQの態度が・・・ってなる。

旧劇のミサトは姉のような恋人のような立ち位置で死んでいきましたが、今回は明確に母親ポジションとして描かれていました。
実の息子とシンジが写った写真、母親代わりのミサトが問題解決のためのキーアイテムを命と引き換えに届け
実母であるユイがそれを用いてシンジを守ったあたりも「二人の母親」という印象を強く刷り込みました。

Q以降の髪型のほうが恰好いいんですけど、やっぱり昔の髪型に戻すことでクライマックス感が出てるのもいい演出。



■アスカ
「多分シンジのことが好きだったけど、私だけ先に大人になっちゃった」にシンジとの関係性が集約されている。

旧版だとメンタルが弱かった一方、新劇場版ではトップクラスにメンタルが強い。
旧版だと母親や加持といった依存先が必要だった一方でそういった素振りもなく(そもそも加持と接点がろくにない)、
エヴァパイロットであることに拠っているとはいえ旧版ほど病的ではなく。

表面的なキャラ描写は似通っていながら、設定的にも内面的にも旧版から一番変わったキャラじゃないでしょうか。

素っ裸をシンジに見られても動揺しないのは分かるものの、ケンスケに見られても平然としており
ケンスケも慣れた調子でタオルをかける・・・と怪しいところありましたが
どうもケンスケといい仲になっているらしく、このあたりも旧版からの大きな変更というサプライズ。
たしかに貞本エヴァ最終回で、アスカを見たケンスケが「すっげえかわいい子だったなあ」とか言ってましたけど。

ラストの駅ホームで談笑するレイ&カヲル、そこから少し離れてアスカがいたシーン、見落としましたが多分ケンスケが横にいたんですかね。
次見る時は見落とさないようにしたい。

成長したケンスケに、無精ひげも相まって加持さんがダブるのも意図的ですかね。
いやでもアスカとケンスケという組み合わせは想像しなかった・・・。
というかケンスケもう死んでいるものとばかり


■マリ
色々最後の最後でぶっこまれた人。

大まかな設定自体はコミックス同様、ゲンドウやユイの同級生で冬月の教え子・・・まではいいんですが
最後の最後で「イスカリオテのマリア」とかいう謎要素入ってきたり
シンジをかっさらっていったり、割とやりたい放題。

割と無敵キャラというか、好き放題やってあっさり死ぬか五体満足で生き残るかどっちかだとは思いましたが
シンジとカップリングするとは思わなかった。
レイでもアスカでもないんだ・・・みたいな。

なんだかんだもう12年選手なのでエヴァの歴史の半分くらいは登場してるんですが新キャラ感が持続してる。

アスカ/ケンスケ、シンジ/マリ、(微妙なところで)レイ/カヲルみたいな
カップリングを最後に立て続けに出されて、銀魂思い出してちょっと笑いそうになりました。
最終回発情期。
あんまりカップリングとか言う作品ではないので違和感が。

鬱々としたキャラが多い中一人だけ常時楽しそうで清涼剤のような役回り。
ロボットアクションとしての活躍はアスカとマリが一手に引き受けてました。
が、アクション動きすぎてよくわからない感。


■カヲル
最後までよくわからないヤツだった。
TV版での出会いの場所で対話してたり、TV版タイトル→旧劇場版タイトル→新劇場版タイトルと流す演出で
ループしてたんだろうな、というのは分かるんですが「渚司令」とかちょっと意味わからない。
でも出るだけでなんとなく嬉しいのは石田彰さんパワーだと思います。

客観的に見ると情報量少なすぎる謎キャラなんだけどな・・・!



■シンジ
「胸の大きい良い女」

お前誰だよ


声まで変わって、キャラも変わって本当誰だよってなりましたけど
中学生から14年(?)経てばキャラも変わるか・・・。
マリの手を引いて駆け出すシーンは、声も相まって「君の名は」とか始まっちゃいそうだった。

最後のインパクトが大きすぎますが、エヴァ再搭乗からの成長した感は本当に良かったですね。
エヴァ完結したんだな、と今度こそ思えました。

「まごころを君に」はちょっと解釈が難しすぎた。
最後の首絞め、20年以上たってもいまだに咀嚼できていない・・・。

ただ、あのラストがあったからこそ
あの時と同じ舞台でアスカに向かって「君のことを好きだったんだと思う」と笑いかけるシーンに感慨がありました。
旧劇場版を見ていない方はぜひ一度見てください。


■旧作からのシーン色々
TV版最終回、旧劇のラストシーン、コミックス最終巻のマリ話など
旧作からも色んなシーンが盛り込まれているので、エヴァを追い続けてきた人ほど
色んな発見があると思います。

さすがに山岸マユミや霧島マナはいなかったと思いますがどうかな…。
BD出たらゆっくり確認してみたいと思います。

posted by ポワロ at 13:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月30日

PSO2 NGS CBTの幕開け

■久々のアークス活動

「画像は『ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス』クローズドβテストにおいて撮影された実機画像です。

開発中のため、正式版とは異なる内容であり、今後改良される可能性があります。」

『ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス』公式サイト

https://new-gen.pso2.jp/


というわけで何年ぶりだPSO2。

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幸いプレイしてない時間が長くても弾かれたりはしなかったようで、本日から始まったCBTに参加できました。

結論としては正式サービスが始まったらやってみようと期待が持てるCBT1日目でした。


■必要スペック

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公式より抜粋。

PSO2と比べるとどうしても重めのスペックです。PSO2自体もう9年前ですしね…。
ぎりぎりのスペックでPSO2をやっている方は厳しいですが、現状中程度の設定でやっている方はおそらく大丈夫かな。
OSが64bit指定になっているのでそちらの方が引っかかるかも。

CPUの要求が高すぎると話題になりましたが、動かしてみるとそこまで負荷かかってる感じはなし。

Ryzen7 2700+Geforce RTX2080+4K解像度+60FPS制限だと
自動判定による推奨画質が上から2番目の「スーパー」でした。
とはいえ、人が多めの街やPSE Burstでも特に重くもならないので最高画質でも行けそう。

デフォルトであるFPS無制限を想定したスペック指定なのかも。
今後の負荷具合が気になるところ。


■1000年後のアークス
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早速乗り込んだんですが、思ったよりPSO2まんまですね。
若干画質上がった・・・か・・・?みたいな間違い探しのレベル。


こちらがPSO2そのままのモデルで
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こちらが顔だけNGSモデル。
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キャプチャは解像度さげてますが、並べるとやはりNGSのほうが滑らかですね。
髪型への対応等もあるので早めにNGSモデルに置き換えたほうがいいですが、
初回メイクからほとんどいじらず長年使い続けてきたキャラなのであまり変えたくもない複雑な気持ち。

CBTでのキャラメイクは引き継がれないはずなので、本サービス始まったら頑張って元に寄せよう・・・。


なおNGSだと髪型にも一部アレンジができるようで、試した範囲だと前髪の長さが調節可能でした。


同じ髪型でも一番短くするとこれくらいで
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一番長くするとこれくらい。メカクレまではいかない。
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今までだと、これくらいの差でも別髪型扱いだったので、アレンジ効くようになったのは嬉しい。

幸い旧型衣装でもあからさまに低解像度だ!みたいな印象はないので
PSO2プレイヤーの人は貯めた衣装やアクセ等を引き続き使えるのもいいですね。
持ってくるの忘れたけどNGSでも引き続きユカタヴィアばかり来てそう。1000年着古した浴衣。


■マップ

PSO2からNGSで一番変わったな、と思ったのはマップ。
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見えている広いフィールドがただの背景ではなく実際にいける場所なので、かなりプレイ感が違います。
マップのプレイ感としてはMOよりMMOっぽい。

広いフィールドを走り回りながら、敵がいると居合わせた人たちでボコボコ殴る感じ。

マップ自体もかなりきれいになったので、時間経過の昼夜変化も加えながらマップを回る楽しみができました。
今後追加されるマップのクオリティにも期待。
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■戦闘

ひとまずファイターだけ触った感想。
一方戦闘についてはあまりPSO2からの変化が感じられませんでした。
よく言えばPSO2プレイヤーはすんなり入っていけると思います。
エフェクトが派手になったりJAがなくなったり、全体的な挙動が早くなったり改善はしているもののプレイ感は似ている。

ロックベアやファングバンサーの親戚みたいなのもいましたがほとんどアクションも同じだったのでなおさらその印象が強いです。
バンサーは炎で炎上ダウンするあたりまで一緒。

とはいえクラススキルも殆ど解放されてない中なので今後どう変わるかに期待。
特に刀やツインダガーが来てからが本番。
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クラススキルも効果量は調整されているものの、知ってる知ってるみたいな内容が多いです。
と言いつつシフデバがクラススキルになったのはちょっと驚いた。
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■能力追加
ほとんど事前情報は仕入れてなかったんですが、能力追加はあるというのは聞いていて結構がっかりしてました。
が、実際やってみるとかなり遊びやすく改善。

・OP付与アイテムを複数投入すると成功率アップ。パワー1 1個だと10%,パワー1 10個だと100%のような形。
・OP付け直す際、一度付与成功したOPは100%引き継がれる。
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AとBを合わせて特殊合成でCとか、
強力な能力は100%引き継がれない、とか
そういう方向に複雑にならないといいな。

PSO2の終盤はボーナス対象とか合成対象とか複雑になりすぎて、事前にシミュレーターにかけないときつかった・・・。


■緊急クエスト
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マップを回っていると緊急クエストのアナウンスが入り、所定の座標に集合するよう言われますが
「戦闘力950以上」の制約が入っていました。

こちらはレベルだけでなく装備やOP付与でも変動するようで、いわゆる寄生問題に対する取り組みかと思います。
これだけで100%解決するわけではないでしょうが、取り組みとしてはいいかなと。
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今回装備を一切持っていなかったようで、1から始める羽目になりましたが
メインクエストを終えて装備を一通り強化したところでちょうど950.というわけでCBTにおいてはそれほど大変ではないハードルなので安心。
引き継ぎ装備もさほどステータスが高いものではないようなので、PSO2をずっとやってなかった人も安心・・・かな。

自分自身、年単位でPSO2は遊んでいなかったので、PSO2側の装備がないと辛い、みたいにならないよう今くらいのバランスで正式サービスを迎えてほしい。
どちらかというと衣装や迷彩、ロビアク資産の引継ぎのほうがインパクト大きいかも。

■明日も楽しみ

細かい所でこうなってほしいなーというのは初日にも色々出てきましたが、まだこちらがシステムを理解できていないところもあるので
明日も引き続き色々試したい。

初日プレイとしては期待値をかなり超えてきたので、正式サービスが楽しみです
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posted by ポワロ at 00:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月10日

ドコモ口座がやらかした話

■ドコモ口座が今やばい


方々で取り上げられていますが、ドコモ口座絡みで不正な引出しが
(名前とは裏腹に)ドコモのサービスを一切使っていなくても、被害にあうケースがあるということで
ちょっとした騒ぎになっています。

…いや、内容的にはちょっとどころじゃない騒ぎのレベルだと思いますが。


事件の経緯やどういう条件で被害が起こり得るのかなどは詳しく解説した記事が沢山ありますので割愛。



一報を受けた際に、なんでそんなガバガバなことが起きたんだろう?と疑問に思ったので整理。


■そもそも何が問題だったのか

大まかな流れとしては以下のような形。

1.何らかの方法で口座番号、名義などの情報を得た第三者が
2.リバースブルートフォース攻撃で暗証番号を通過した口座を対象に
3.ドコモ口座と紐づけ、銀行口座→ドコモ口座に不正出金

1,2についてはドコモが「我々が漏らしたものではない」と早々に発表しましたがそれはその通りだと思います。
1については不正に口座情報が取引されていることはよく報道される通りですし、2についてはそもそも漏れてすらいないので。
(暗証番号もセットで漏れてる人もいるでしょうが、それはそれで今回とは全く別の問題かと)

結局のところ、1・2は完全に防ぐのが難しいので3のところで何らかの方法で防ぐ必要がありますが
3における対策が一部銀行側で不十分だったのではないか?という疑念があります。
ドコモ側で、としていない理由は後述。
(表に出ていない部分で対策をしていた可能性はあり、その場合今後情報が出てくるでしょうが起きている状況からすると疑問符)

なお一部銀行としていますが、例としてみずほ銀行では機密性の高い第2暗証番号を要求するような
対策を取っているため、そのような銀行ではセキュリティが一定以上担保されていると考えられます。


■世の中そんなに馬鹿じゃない

上記の流れを踏まえ、「ドコモも銀行もそんなガバガバだったの!馬鹿だなー!」という意見を少なからず見かけるのですが
個人的には、皆もうちょっと真面目に仕事してるんじゃないかな、という印象というか希望的観測。

みんながみんなガバガバだったとするには、いささか被害が発生している銀行の数が多いのでしっくりこず。
銀行でお金のやり取りをする以上、本人確認をどうするかという議論が発生しないはずがないよね、と。

それを踏まえて2011年当時のドコモ口座の説明を読むと
「ドコモ口座の利用にあたってはi-mode(FOMA)の契約が前提」であることが分かります。
懐かしいですね、i-mode、FOMA。VHSみたいな扱いなんですかね。i-modeもFOMAも平成ですけど。


docomo.png





さておき、この時点でドコモ口座はそれなりに本人確認された、身元の怪しくない状態となる設計でした。
多分に想像ですが「口座情報」+「暗証番号」+「Docomo側の回線確認」でスキームとしては十分と考える
銀行があってもおかしくないかなと思います。
Docomo側の回線確認と関係なく「口座情報」+「暗証番号」だけで十分と思ってた銀号がいたらそっちのほうがやばいと思いますけれども。



しかしその後ドコモ口座の開設条件が改訂され、現在は
Docomo回線の有無に関わらず適当なメールアドレス/氏名/性別/生年月日だけで口座が開設できるようになっています。
docomo.png


こうなると銀行口座とドコモ口座を紐づけるために必要なのは事実上

1.何らかの方法で口座番号、名義などの情報を得た第三者が
2.リバースブルートフォース攻撃で暗証番号を通過した口座を対象に

このプロセスだけになるので攻撃を受けますよね、受けました、というありさま。


■責任の所在

一連の流れを考えた時に、明確かつ一番の問題は
「一部銀行は自分たちの預金者を守るための十分な仕組みを、自分たちの責任範疇で用意していなかった」
ということだと思います。
ドコモ側の回線確認を当てにしていたにせよそうでないにせよ、いずれであってもそれは外部に依存する話なので
外部に依存せず自社の顧客を守る手を打てていなかった銀行は被害にあった、という理解です。
(このあたり地銀にとって二段階認証を設けるのがどれくらい難しいのか肌感がないので気になります。
無茶言うなよ、という世界かもしれませんし。郵貯はさすがにできるでしょ、と思いますけど)

A銀行からB銀行にお金が振り込まれた際、A側の振り込み処理の正当性を主に確認すべきはAであることを考えると
Bであるドコモが「うちはちゃんとやってます」というプレスリリースになったのも理解できる範囲です。

一方でドコモもサービスを提供する側として
・当初のドコモ回線保持という前提条件を、全体のセキュリティの中に組み込んで提案していなかったか
・仮に組み込んでいたのであれば、前提変更に際し銀行側に十分なリスク説明が行われたか
は今後問われるのではないかと思います。


いずれにしても、こういう「当初の設計だとうまく行くけど、途中の仕様変更一つで大きな欠陥が起きる」というケースは
割とよくあるので十分自分も注意したいところ。

きちんと仕様が分かっていた人がいなくなり・・・
なぜそうなっているのかよくわかっていない人が軽い気持ちで変更した結果、大爆発、炎上・・・
よくある(´-ω-`)
posted by ポワロ at 05:36| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする